酒田五法以外にローソク足のパターンはないの?
はらみ線?って何?
前回は、「テクニカル分析【ローソク足 酒田五法】」について、ご紹介しました。
今回は、テクニカル分析【ローソク足 複数足分析】についての記事になります。
チャートやテクニカル分析にまったく触れたことが無い、投資初心者の方向けにポイントをシンプルに説明していきます。
他のローソク足複数足分析
酒田五法の他にも、ローソク足の動きから相場を読み解く分析パターンがあるので、代表的ないくつかのパターンをご紹介します。
買いと売り、どちらの勢いが強いかの相場環境を確認することは、相場取引の基本となります。
何度も書いておりますが…必ずしもローソク足パターンの通りに相場が動くわけではないので、その点はご注意ください。他のテクニカル分析を組み合わせて、相場の予測精度を上げていきましょう。
包み線(抱き線)/ はらみ線
包み線
包み線(抱き線)は、2つの連続したローソク足のうち、新しい2本目のローソク足が1本目のローソク足を完全に包み込む形を指します。
このパターンには2本目の陽線が1本目の陰線を包む場合(陽の包み線)と、逆に2本目の陰線が1本目の陽線を包む場合(陰の包み線)があります。
ローソク足1本目の動きを2本目の勢いが上回ったということを表します。
上昇と下落への転換を示唆し、安値圏で出現した陽の包み線は相場の上昇、高値圏で出現した陰の包み線は相場の下落への転換パターンとなります。
はらみ線
包み線(抱き線)とは逆に、2つの連続したローソク足のうち、1本目のローソク足が2本目のローソク足を完全に包み込む形を指します。
このパターンには1本目の陽線が2本目の陰線を包む陽の陰はらみと、逆に1本目の陰線が2本目の陽線を包む陰の陽はらみがあります。
ローソク足2本目が1本目と比べて勢いが弱くなっており、投資家のポジションの決済や損切が考えられることから、相場の転換を示唆します。
上昇と下落への転換を示唆し、安値圏で出現した陰の陽はらみは相場の上昇、高値圏で出現した陽の陰はらみは相場の下落への転換パターンとなります。
切り込み線 / 差し込み線 / 入り首線
切り込み線は、大陰線の翌日に大陽線が前日の終値よりも安く始まり、その後大きく上昇して終値が前日の始値と終値の中間よりも高くなるパターンです。
一般的に、強い買いが入ることを示し、下落トレンド相場で出現すれば買い転換を、上昇トレンドで出現すればトレンド継続を示唆します。切り込み線は「切り返し線」とも呼ばれます。
差し込み線と入り首線は、切り込み線と同様に陰線引けの翌日に発生するが、2本目の終値と1本目の中心の距離で区別されることが一般的です。
高さは上記図の通り、切り込み線>差し込み線>入り首線の順の高さになります。
それぞれ反発を示しますが、切り込み線の強い買い転換に比べ、差し込み線や入り首線は買いの勢いがそこまで強くない事から、戻り売り(下落からの一時的な反発を待って売ること)も示唆しています。
スラストアップ / スラストダウン
スラストアップ
直前のローソク足の高値より、次のローソク足の終値が上回っている状態。
上昇の勢いが強いことを示唆しており、スラストアップが連続して出現した場合は、その後大きな上昇トレンドになる可能性が高い。
スラストダウン
直前のローソク足の安値より、次のローソク足の終値が下回っている状態。
下落の勢いが強いことを示唆しており、スラストダウンが連続して出現した場合は、その後大きな下落トレンドになる可能性が高い。
毛抜き天井・毛抜き底
毛抜き天井
毛抜き天井は上昇トレンドで現れる下降トレンドへの反転パターン。陽線、続いて陰線の2本のローソク足の高値がほぼ同じ価格にそろった形(陰線・陽線の色が違ってもOK)。
毛抜き底
毛抜き底は下降トレンドで現れる上昇トレンドへの反転パターン。陰線、続いて陽線の2本の並んだローソク足の安値がほぼ同じ価格にそろった形(陰線・陽線の色が違ってもOK)。
ここまで、酒田五法やローソク足の見方・複数足の分析方法について紹介してきました。ローソク足チャートの分析は暗号資産(仮想通貨)の取引だけでなく、株式投資やFX取引でも利用されてます。
今後は、チャートツールを用いたテクニカル分析について紹介していきます。
言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いします (-。-)y-゜゜゜